前記事「サイトリニューアルの手順とポイント」では、
リニューアルのための事前準備のポイントを徹底解説。
今回はその続編、
企業ホームページのリニューアルを成功させる、
業者選びのガイドラインを徹底解説します。
どのような要件を満たした業者がいいのか?
どのようなタイプの業者を選ぶべきか?
深く、幅広くにわたって考察を加え、言及しているため、
少々ウザいと思われるかもしれませんが、
その場合、拾い読みしてください。それでも必ず参考になります。
業者選びのチェックリストとして、ぜひご活用ください!
このブログ記事では、業社選定をするのに、必要と思われる要件を一通り網羅しています。
ただ全ての要件でなくても、自社ではこれを重視したい、この件は解決しておきたい、
などここからピックアップし、業者の事前審査にご利用いただいても十分効果的です。
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冒頭では、御社がめざすホームページリニューアルを何とか成功させるために、
業者の体制やアウトラインをとらえておく必要があります。
なんだ、いきなりそんなことか、とお思いかもしれません。
とは言え、組織形態が法人であること、
Web制作、ホームページリニューアルに精通した専従者が複数名存在する組織体系であること、
とても重要です。
Webプロデューサー、企画プランナー、マークアップエンジニア、SE、コーダー、マーケター、
さらにデザイナー、コピーライター、フォトグラファー等、
全てのスタッフが揃っていればベターですが、
これに準ずる体制であれば、一部アウトソースであっても、
俎上に載せて差し支えないでしょう。
ただ少なくとも個人事務所やフリーランスは避けたほうが無難です。
複数のパートナーでのプロデュースでも、一貫体制がとれないため、作業が分断されたり、
意思の統一性が中途半端になったり。
最もよく無いのは、
キャパが少なくメンテナンスや問題発生時の対応が遅い、
公開後廃業などで連絡が取れなくなった、等、
弊社にも駆け込み寺的オファーが少なからずあります。
そのような事態は、事によっては社内的に責任問題になることさえあるため、しっかりご留意を。
最もオーソドックスで、一般的に言うWebプロダクションです。
標準的なコーポレートサイト、採用サイト、ブランディングサイト、LPまで、
広範囲な分野に対応でき、サイト企画・設計、クリエイティブ、コーディング、
さらにリリース後の保守・サーバ管理まで一元的にサポートができます。
もちろんレスポンシブのマルチデバイス、CMS開発まで標準レベルは可能なことがほとんどです。
とにかくWebをつくることには最も長けていますが、
何せこのご時世、あまりにもその数が多いため初期選考はめげずに物色しましょう。
マークアップエンジニアやSE(システム・エンジニア)中心のWeb会社です。
従って、サイト目的の要件定義やUIデザイン制作については、
外部Web会社と組んでサイト制作にあたることもあります。
また発注企業側にハウスクリエーターがいる場合は、場合によってマッチングがいいかもしれません。
また大規模なCMSスクラッチ開発、ECサイトと基幹DB、CRM連携など、
Webシステム開発を中心にWeb制作を行うことが得意な制作会社も存在します。
ただしクリエイティブワークはあまり得意ではない傾向があります。
この系統のWeb会社は、Webマーケティングを出自とし、
Web全般の制作、リニューアルに携わることが多いようです。
従って、SEOやコンテンツマーケティング、Web広告までを専門としてこなしながら、
サイトリニューアルを請け負うことが多く、
特にSEOでリード集客を目的とする場合、調査・分析からMAサポート、
効果測定をしながらサイトチューニングする、といったことを得意としています。
この領域もUIデザイン、コピーワーク等のクリエイティブは、
あまり期待できない傾向があります。
一般的にはWebインテグレーション系と言われ、
Web制作からマーケティング運用管理、また各種メディア連携まで統合的サービスを提供します。
このようなことからマルチプレーヤーとも言え、エージェント的要素も備え持つベンダーもいます。
因みに弊社はWeb制作、クリエイティブワークに重点を置く、この領域の末席にあたる存在です。
Webコンサルティングを得意領域とし、
特にECサイトやリニューアル要件のマーケティング分析に強みを発揮します。
さらに海外ECのマーケティングをカバーしているベンダーもいます。
ただ組織体制として制作部隊が存在しないこともあり、
サイト実装は外注化のアライアンスで対応することが多く、実装内製を希望する場合、
事前によく確認しておく必要があります。
昨今では企業が取引業者を選定するのに、複数社を対象とすることは、最早普通になってきました。
取引適性を審査することにより、恣意的な業者選定がなくなり、
企業コンプライアンス上、健全な取引を目指すには最適な方法として定着しています。
それだけに候補業者を物色するのも結構手間取るものです。
以下で効果的方法を列挙してみました。
その候補ピックアップのあり方として、第一候補はまずリストアップだけでなるべく多数社。
そこから問合せやメール聴き取りで10社程度に絞込み、
そして商談やコンペ俎上に載せるのは、3社程度、多くても5社くらいでしょう。
時々10社ほど呼んでいるオファーがありますが、これは発注者としての主体性がなく、
呼ばれた業者も手当たり次第感があり、
業者は士気が上がらずいい提案にならない可能性もあるので、くれぐれもお気をつけください。
まずもって、候補としては一番乗りでしょう。
ただ最近では、現状の不満足によって、また新たな要件が加わることによる適性からして、
対象から外すことも考えておくべきです。
日進月歩のWeb業界だけに、
既存取引業者のアドバンテージは約束されたものではないことで臨むべきでしょう。
社内の様々なコネクションにより、各方面に手配をしておくのは重要です。
また業務上の取引業者のコーポレートサイトをリニューアルしたWeb業者を紹介してもらう、
というのも選択肢でしょう。
ここではオーガニック検索でのリサーチとします。検索広告からの選定は後述します。
多くの企業で取引業者をリサーチする際、昨今ではほとんど抵抗なくWeb検索が用いられています。
しかしながら、検索するキーワードによっては、
自社のリニューアル要件にそぐわない検索結果になり、求める業者に行き着かない、
或いは適性を有しているのかどうかもわからない、ということを生じてしまい、
場合によっては候補をたくさん呼んで話を聞いてみたが、ミスマッチばかり…
などといったことにもなりかねません。
普通にWeb制作業者は、検索結果でゴマンと出てきますので、どれを選んでいいのやら?
検索キーワードにも工夫が必要でしょう。
参考までに、「ホームページリニューアル業者」「Webリニューアル制作」などであれば、
前項の「Web制作専門系」の会社が、本記事の要件に合致しているようです。
Web系業界誌等で紹介される業界団体や新聞社で発表されるアワードの受賞企業、
また同じく業界誌やWeb年鑑・名簿等で紹介されたWeb業者を候補にする方法です。
Web年鑑などは、当記事の「1. 業者の属性をきちんと見極めよう」、
で行なっている属性区分のように仕分けしてくれている場合もあり、
比較的自社の求めに合致する業者が見つかるかもしれません。
ただ、アワード受賞会社を候補にしたからといって盛った先入観を持たず、
基本は候補業者全てパラレルで評価した方が良さそうです。
ここは端的に、GoogleやYahoo検索、Facebook等のSNSで広告出稿している業者から探す方法です。
検索連動型広告はご存知の通り、検索キーワードの検索結果に応じた広告出稿業者の広告ですので、
この方法も検索エンジン自然検索に続く選定効果は期待できます。
ただあくまでも業者としての資質は自前のウリウリですから、
実際にサイトを訪れ、しっかり適性があるかどうかをチェックすべきでしょう。
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ここでは、「マルチデバイス対応」「セキュリティ対応」「サーバー・ドメイン管理の対応」「HTML5+CSS3」、また「CMSの導入」について評価ポイントを解説しましょう。
もう今では当たり前の要件です。端的に言えばPC、スマホ、タブレットのどのようなデバイスでも、
そのモニター上で、ユーザーは最適なサイト閲覧、情報入手ができる仕組みを、
閲覧者のデバイスや環境に応じて最適な表示を約束するものです。
一般に言うレスポンシブデザインです。
今やもう当たり前以上にGoogleは、スマホファーストを宣言しており、
我々制作会社に対しては、Web制作・リニューアルはまずスマホをプラットフォームとしてつくれ!
と我々が指示を受けているようなものです。
さらにGoogleが重要視する要件として、サイトの安全性があります。
特にSSLサーバーは必須で、URLの表記で「https://〜」となることが、結果重要となり、
検索結果表示の上部にスニペットとして表記されますが、
今やSEOとしてもSSLサーバーの未対応は、
検索結果に有利な扱いにならないのは常識となっています。
サイトリニューアル業者として、SSLサーバーのデフォルト導入は含まれない選択はありえません。
リニューアルしたサイトデータを保存・管理するWebサーバーのスペックは重要で、
最新のホスティングサーバーは大容量、ハイスピード、適正価格が主流となっており、
業者が求める要件で最適な提案ができるか?
特にWordPressやMTなどのCMSのアップデートやプラグイン等、
リニューアルするホームページの要件によって、事前の精査が求められます。
たまに業者の自前サーバーの利用を勧めることがあります。
全てを否定するわけではありませんが、
やはり大手レンタルサーバーの選択がよりベターでしょう。
契約は企業にて、管理は業者、という関係が一般的ですが、
リニューアル業者選定の必須要件としましょう。その際ドメイン管理も一括対応が原則です。
弊社ではW3C準拠の標準マークアップ、HTML5+CSS5を基本に据えています。
ただこれは業界では既に標準となっていますが、やはりまだディテールのコードプログラミングで、
対応にバラツキがあり、HTML5+CSS3やJavaScriptで実現できる特有の動きや、
ブラウジングの細かな表現力の対応ができない業者(コーダー)も存在します。
例えば視差効果、一般にはパララックスと言われる効果。
スマホレスポンシブのマルチデバイス対応。
ユーザーのスクロールに合わせ、画面上の背景を変化させたり、
アニメーション表示をさせるJavaScriptのエフェクト。
その他様々な標準効果、オプション効果を発揮します。
この中でスマホのキャリア対応力は、テクニカル要件のチェックすべき大きな要素の一つで、
iPhone、Android、そのバージョン等の最適な表示を実現させることです。
ただ発注者で事前にこの専門的要件全容をきちんと見極めるのは、
無理なことがほとんどと思いますので、まずはオリエン時の業者への確認事項としましょう。
弊社がサイトリニューアル制作に携わるほぼ80%以上でCMSの要求があります。
標準的にはWordPressが現在最も普及しているCMSで、最も汎用性や拡張性に優れています。
またMovableType(MT)の信頼度も高く、優れたCMSの一つです。
両者ともセキュリティ面も非常に高く、常にアップデートを行いそのレベルを高めており、
この導入に優れ、要件に最適化できるリニューアル業者は今や必須です。
またここで重要なのが、
CMSを組み込んだ場合、業者による記事投稿、情報更新の事前レクをしっかりやってくれること。
たまに作りっぱなしで、Noレクのクレームも耳に入りますので、お気をつけあれ。
ホームページ上におけるユーザーとの接点を創出するUI(ユーザー・インターフェース)、
つまりWebのUIデザインをはじめ、コピー制作、ライティング、写真撮影など、
UX設計(ユーザーをコンバージョンへ導くサイト内体験)にも大きく影響を及ぼす要件です。
特にECやマーケティング要件を重視する場合、業者の評価対象に含めましょう。
Webのデザインは単なるグラフィックデザインとは異なります。
もちろんデザイン制作のアート感性やブランドイメージはその根底に無いといけませんが、
Webデザインの大きな役割の一つに、サイトの目的を果たすための導線設計(UX)がありますが、
このデザイン性による体験や好感醸成というのは、ブランドイメージを決定づけるものです。
ありがちな予定調和のデザインでなく、
企業や製品・サービスの本質を表現するデザインを見極めたいものです。
それから、UI・デザインの制作過程で、デザイン案、ドラフト案は複数案から選べるのか?
複数案デザイン提示の場合、バリエーションは同一コンセプトで異なる案を提示してくれるのか?
またそのデザイン品質はワイヤーレベルか、ある程度作り込みの本番に近いレベルか?
この辺まで事前確認しておくと良いでしょう。
文章の持つチカラは、メディアの種類如何に関わらず、ユーザーの意思決定の最終要因です。
Webサイトのコピー表現や本文記事のクオリティは、そのサイトの価値を表すものであり、
それだけに弊社はWebのコピーライティングを、最も重要なタスクの一つとしています。
ファクトオンリーではない、その本質やインサイトを顕在化させるための取材・ヒアリング。
少なくとも発注企業が、文章は自社で用意する、というご要望に弊社では大変ネガティブです。
リニューアルの際には、最重要レベルで、コピーライティング・取材の大切さをぜひ加えてください。
業界を揶揄することになってしまいますが、ここでは誤解を恐れずあえて言及します。
Web業界ではこのブランディングやCIの概念が希薄です。
本来Webは世界標準レベルのコードプログラミング、自在なサイト更新を実現するCMS開発、
全てのユーザー環境で等しく閲覧・視聴できるマルチデバイス対応、またUIデザイン、UX設計…
Web制作会社の傾向として、これらのタスクに集中しがちです。むしろある意味やむを得ません。
これができないWeb会社なんて存在意義はありませんから。
ただしその反面、ブランディングやCIへの造詣が薄く、中にはほとんど触れない業者もいるほどです。
ここでは詳説はしませんが、この要件はぜひ業者選定要因に含めていただきたいものです。
広告系や総合メディア系のWeb会社はこの写真撮影は得意領域なことが多いですが、
前項ブランディングと同様、Web専業系ではその感性は決して高く無いことがあります。
プロのフォトグラファーによる撮影であれば全て解決!というものではありません。
案件内容、被写体によっては、モデル手配、そのオーディション、
またスタイリストやコーディネーター、撮影助手、スタジオ手配まで。
さらに事前のロケハン(ロケーション・ハンティング)、
撮影現場では自社のアートディレクターによる撮影ディレクション。
もっというと、上がった撮影画像の選定、レタッチ力、配置のトリミングまで…
やはり事前に撮影のノウハウはきっちり業者に尋ねておくべきでしょう。
今や動画をサイト上で展開することの拡張は目を見張るものがあります。
特に採用活動のメディア展開として、
採用動画、Webセミナーはその特徴であるエモーショナル性、短時間での情報発信力、
さらに印象・刷り込み効果として、就活生・求職者へのアピール性は他のメディアを圧倒します。
もちろん企業動画、製品動画、サービス動画まで、
公式版の企画、シナリオ策定、撮影ロケ、ナレーション収録、編集・音響効果まで、
アウトソーシングであっても、全てをプロデュースできる総合力がWeb会社に求められます。
ただ当初から動画制作は別会社にて、という意思であれば動画専業会社へのオーダーでしょうが、
ホームページリニューアルと動画をWeb会社へ一括発注したい、という場合、
少なくとも動画は外注丸投げでないことを、候補業者に重々確認しておくことが重要です。
ここではSEOやマーケティング施策まで、ホームページリニューアル業者に求めない、
或いは、それらの要件はSEO専門会社にオーダー、
という意思であればここは飛ばしてください。
ただホームページリニューアルとSEOを一括発注したい、という場合は必見、要チェックです。
実はこの一括発注について、非常に大きなメリットが潜んでいるのです。
ホームページリニューアルを機にSEOで新規顧客開拓したい、
コンテンツマーケティングを本格的に実施し、リード集客する、という要望は増えています。
特に最近はSEO単独というより、コンテンツSEO、ブログSEOとして、
テーマを絞り込んだブログにSEOを仕掛け、リード獲得、リードナーチャリングから、
BtoBの場合セールスパーソンで商談に繋げる、BtoCだとコンバージョンへ。
サイト制作+SEOをウリとする制作会社は、SEOの実行を念頭に置いたホームページリニューアル、
つまり事前にSEO前提とした競合調査、キーワード分析をサイトに組込むため、
SEO機能をより高める効果を期待できるメリットがあります。
このように1社にまとめ発注を希望する場合、
SEOエビデンスやこれまでの実績を事前評価すると共に、自社の計画に即して提案させましょう。
ホームページリニューアル制作と共にコンテンツマーケティングまで提案カバーできる業者は、
ざらに存在するものではありません。
それはSEOを始め、オンライン・オフライン広告まで含めたリードジェネレーション。
MA導入サポートやリードナーチャリングのためのホワイトペーパー作成、
商談用会社案内・カタログ、動画等の各種メディア制作までの施策対応が求められます。
そういう意味では当記事冒頭の「Web制作・マーケティング統合系」の業者、
つまりWebインテグレーション会社です。
ただこの場合、Web制作会社とマーケティング会社を分けて運用するのも選択肢で、
その場合は両者の連携をしっかり仲介しないと、それぞれがちぐはぐな動きをとり、
効果が半減することとなりますので注意を要します。
リードジェネレーションを実現する、サイト内の導線設計、つまりUX設計は、
ユーザーをセグメントするペルソナの定義、
そのペルソナをいかに理想的にコンバージョンへ導くかを描くカスタマージャーニー分析。
これらのマーケティング分析に基づくサイトリニューアルの構造・設計。
この場合はホームページリニューアル業者に単独で任せるより、
とりわけ本格的なECサイトなどでは、UX設計専門のマーケティング会社で定義した分析要件を、
ホームページリニューアルに反映させることが現実的でしょう。
ただこれら
マーケティング要件に濃淡があっても無くても、
Google Analytics【GA】とSearch Console【SC】の組込み、
トラッキングコードの実装はマストにしたいものです。
これは必ず企業ホームページリニューアルの要件に含めましょう。
すでに実装されている場合は、引き続き最新のタグを挿入させることを、
必ず要件に含めることです。
特に業者に対し、マーケティング要件一括対応を依頼する場合は、
GAとSCの管理画面を示し、各項目の見方、活用方法のレク実施は、
業者審査の一つとして、必ず要件に含めましょう。
これも昨今の傾向として、
企業ホームページリニューアルに即して会社案内のリニューアルも頼みたい。
採用サイトリニューアルに際し採用動画を同時発注したい。
といったオーダーが多くなってきました。
しかしながら、この要件は必ずしもマストではありません。
ただメディアインテグレーションを得意とする弊社では、
様々な媒体の組合せ、多様な統合プロデュースの対応力を発揮していますが、
一般的なWeb制作会社では、実はこれがあまり得意でなく、特に紙媒体・印刷メディアはほぼ外注、
というのが実態です。
特に何が何でも、ホームページリニューアルと他メディアを一括で作る!
ということであれば、統合制作、内製がどこまで可能かを事前にリサーチしておきましょう。
参考までにホームページリニューアルの際、弊社でよく承るメディアをご紹介しておきます。
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ホームページリニューアルにかかる制作期間は、
前号ブログ「ホームページリニューアルの手順と事前チェック」でも語っており、重複はしますが、
再度以下でガイドラインとなる一般的納期を紹介しておきます。
このように意外と思われる方もいるかと思いますが、
サイト一つつくるのに、こんなに時間がかかるのです。
逆にこれだけの時間をとれない案件は、業者にとって大変無理を来します。
やはり無理を通せば道理が引っ込む。
必ず何かしら発注者が不満足な結果になったり、思わぬ落とし穴が待っていたりします。
これは長年の経験から短納期案件に潜む問題として、イヤと言うほど経験した弊社の結論です。
従って弊社は上記期間をいただけない案件は、原則お断りしています。
その落とし穴、不満足要因です。
業者に自社の希望納期を伝えた際、上記表に基づく期間より大幅に短い短納期を提示してきた場合、
デザインテンプレート使用だったり、原稿テキストや写真は全て支給だったり、
また要件定義のためのヒアリングや企画設計を簡素化、またはほとんどナシ。
つまり短納期をウリとする業者と言えますが、
簡易的で良い、安いしコストを抑えたいし、という場合は選択肢にはなりますが、
そうでない場合は要注意!避けるべきです。
逆に標準からさらに1〜2ヶ月以上長い場合、これも難ありです。
考えられることは、社内制作キャパがオーバーフローしている、
そもそも制作体制が社内に無く、外注・アライアンスの手配がつかない…
などの事情が考えられ、これをダマテンで提示してくる場合は要注意でしょう。
ホームページリニューアルの見積を数社からとると、なんでこんなに差があるのかァ〜!
と思うほど大きく違いが出ることがあります。
また別の機会では、ほぼ横並びと言っていいほど大きな差がない見積になる。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
それは一物一価として規定価格が無いこと。
HTML規格のプラットフォームは共通でも、
そこに載せるコンテンツや素材に既成品や規格品がなく、
仕上がりアウトプットが100社100様となること。
そこで発生する要件やタスクの工数やその単価が業者によって、千差万別であること。
その他あるかもしれませんが、主にはこういった事情です。
かなりセンシティブなテーマですので、少しベールに包んでご紹介しておきます。
ただこのように仕分けしても、あくまでも弊社の主観の域は超えませんし、
そもそも高いか安いかは、受ける人によっても異なるため、責任追及はご容赦ください。
標準的企業ホームページをCMS数点構築で、
単純化するための目安としてWebのページ数を中規模レベルの30ページ相当とします。
実はこんなに差があるものなんです、驚きでしょう!
ここで賢明な方はピンときたと思いますが、
前の項目で複数社の見積が大きく差が出る理由がわかったと思います。
例えばコンペに参加依頼した業者5社が、低価格、低中価格、中価格、中高価格、高価格、
それぞれ1社ずつだったとすると、その結果は…
何と!見事に提示された見積額が、大きく異なる結果になるのです。
従って、どのレベルの企業ホームページを目指すのか?
の目安にしていただければ良いし、
それぞれの相場観のプライスゾーンで業者を当たるといいでしょう。
やはり業者Webサイト等で公開されている制作費は、
業者選定時点できちんと掴んでおくべきです。
念のため。
中高価格帯、高価格帯は伊達に高いコストを標榜しているのではなく、
やはりきちんとその差別性や特徴を持っているものですし、
その点は業者選定の際に、業者に確認しておくとよいでしょう。
また“いいものを安く”という、量産を前提とする規格品の概念は、
オンリーワンのモノづくりのWeb制作には馴染まないことも、その理由の一つと言えます。
ついでにここまで言ってしまいます。
業者の制作費マジック?とでも言いましょうか。
サイトの表示価格や当初見積は、比較的リーズナブル。
これはいい、と飛びついたら、なんやかんやで、結局想定以上に高額な制作費になっていた。
実は結構遭遇する建値のレトリックです。
冒頭はハコだけだった、ということに気づかされる一面です。
低価格の落とし穴でもあり、金額に含まれる要件、
含まれない“オプション要件”とをハッキリさせておきましょう。
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ヒアリングの重要性を強く認識している業者を選定すべきです。
ホームページリニューアルの計画には、現サイトが古くなったからだけでは無いはずです。
BtoB取引を強化する、リード集客力を高める、
採用母集団形成に活かす、採用活動の基幹メディアにしたい、
海外取引の拡張に活かす、
IPOで株主や投資家への情報発信力強化、
M&Aでホールディングスに組変する、など様々。
それらの目的や課題にサイト構成やコンテンツを最適化しなくてはなりません。
そこには様々な角度から何らかの調査分析が求められます。
さらにホームページリニューアル要件にマーケティング要素、
例えばSEOやコンテンツマーケティングがあれば、
市場分析や競合分析が必要です。
弊社では、簡易レベルですが、標準で3Cレベルのマーケティング要素を反映させます。
以上業者でまとめられたサイト制作の企画をしっかりプレゼンしてもらいましょう。
このプレゼンテーションは業者決定前のコンペでのそれとは異なるものです。
それは当然でしょう!
コンペのプレゼンは詳細なヒアリングや分析する前のもの。
よほどのことが無い限り別物です。
もし同じだといいはる業者は、
だって、コンペの時にもらった情報で企画に落とし込んだから、
自社の経験則からすると大きく外していない、
こういう返答は要注意です。
ヒアリングや取材を経て、視覚要素となるUIデザインを制作し、そのレビューの機会です。
なんだかんだと言って、このデザインへのこだわりはとても重要です。
このUIデザインは、単に主催企業が重視するだけでなく、
その先の閲覧するWebユーザーがそのデザインのクオリティを重視する傾向があるからです。
いわゆるデザイン品質は、その企業を信頼できるかのバロメーターとしているからです。
ただしそれはファーストインプレッション。
まずは第一印象です。
次に読んで理解、共感を得たか?
キャッチコピーやボディコピーの情報品質が求められます。
つまりコピーライターの腕が試されることになります。
撮影写真のクオリティを担保するフォトグラファーの存在も確認しておきましょう。
そしてそのサイト内で情報の流れをきちんとマネジメントできているかどうか?
つまり導線設計ですが、モックアップによってリンクを辿る導線体感できる機会を要求しましょう。
少なくとも主要コンテンツだけは、モックアップによってチェックしてください。
昨今、業者が使用するAdobeのXDというアプリで体感できますので、
その旨業者に頼むとよいでしょう。
CMSの要求は年を追うごとにその需要を増していますが、
最新情報・TOPICS、導入実績、ブログなど、
WordPress等のCMS開発について、
開発完了!「こんなんできましたけど」と言って、
完成物を押し付ける、などといったことは最低です。
開発途上でプレサーバーにてレビューしながら、
要件に即しているか?使い勝手はどうか?その後足らないものはないか?
であるべきです。
出来上がって、直しを指示するのは業者も発注企業も負荷が大きいため、
しようがない、ではこれで…、あえなく妥協の産物になり不満足の代物…
実は珍しいことではないのでご留意を。
その後のWebサイトをカタチにしていく工程や、
マークアップ、コーディングの工程は、なかなか発注企業には見えません。
それだけにその進行状況や量産で下層のデザイン、コーディング、
またスマホ・レスポンシブの見え方がわからず、業者により一方的に進められることもあり、
ほぼ出来上がって、えッ、このビジュアル?こんな操作性?
ということは別に珍しいことではありません。
制作・実装の量産は業者は一気にやりたいもの。
でもここは、きちんと進捗状況は皆さんに見える化し、
何らかの共有アプリや、クラウド管理ソフト等の活用含め、
常に制作や実装の進捗状況を確認できるような仕組みを持っているか?
やはり事前に確認しておきたいものです。
前述したスマホのキャリア最適化はレビュー要件で重要度が高く、
Google提唱のスマホファースト時代での中途半端な対応は、
スマホユーザーの不満足を買うだけでなく、
Googleのサイト品質スコアを落とすこととなり、SEO的にも大変不利です。
このことは「ウチの企業ホームページは、スマホユーザー向きではないから」であっても、
全く関係ありません。
従ってiPhone、Android、そのバージョン等の最適な表示が不可欠で、
業者はその最適化に、ごく通常レベルでの対応力が求められます。
実はこのスマホの表示エラーや不具合に対し、
GoogleはSearch Consoleにて、事細かにアラートを出してきます。面倒なくらい…
逆にそれほど重視してるゾ、という証左でしょうね。
以上、ほぼ制作・コーディング実装が完了したら、
プレサーバーの環境から本番環境に移って公開作業を行います。
この時点で、文字校(文字校正)、動作チェック、リンクチェックなど隅々まで要求通りの、
正常動作になるか?一通りの確認を行いましょう。
もちろん業者主導で行いますが、当然発注者、主催者の責務として業者任せにせず、
社内、PTでも手分けして細々と行なってください。
いくらWebがあとの直しが簡単に行えるとは言え、
高い制作費を払って制作委託しているわけですので、業者は締めの最後は緊張感をもって、
プロの誇りとしてエラー無し、誤植無しで公開を迎える矜持がほしいものです。
きちんとその旨業者に伝えましょう。
さらに公開前の大事な作業の一つに、せっかく仕込みが上手くいっているのに、
ブラウジングでチョンボ….となれば、これは論外です。
発注者社内のデフォルトブラウザーさえきちんと表示できければ…
ではありません。
そこは大前提としながらも、標準モダンブラウザ、Chrome、Safari、Edge、FireFoxの最新、
或いは準最新バージョンはマスト対応。
その他ありますが、リニューアルする自社サイトのGA(Google Analytics)データから、
閲覧ユーザーのブラウザ属性のデータに基づき、
チェック対象のブラウザを決めるべきでしょう。
ここで半端な対応をした場合、動作不具合、ブラウジングエラー、レイアウト崩れ等により、
特にリード集客、ECを推進している場合、大きなチャンスロスを伴うことがあるため、
業者と綿密な確認をとるべきでしょう。
とは言え、見落とし、チェック漏れなどのヒューマンエラーは付きモノ。
1ヶ月〜2ヶ月の瑕疵担保責任は、契約の際にきちんと条件を決めておきましょう。
時々サーバーのスペックや想定外の事象で、
プレ環境では正常に動作したCMSやフォームプログラムが本番環境ではエラー続出…
などといったことは珍しくありません。
リニューアルするホームページの規模や保守範囲の条件で、
月額、年間の保守管理コストは異なることになりますが、
年間20万円から120万円程度が一般的です。
ただ必ず保守管理契約はきちんと契約書を双方で取り交わしておくこと、
また大事なことは、依頼から業者の着手までのリードタイムも原則をきめておきましょう。
というのが、軽微なテキスト、画像の差替えでも、
対応の遅さでクレームになっている話をよく耳にします。
大きな仕事は動きが速いが、小まめなことは鈍い、
という業者は避けなければなりません。何らか事前に捉えておくべきでしょう。
冒頭で触れた、
「1. 業者の属性をきちんと見極めよう」
「2. 候補業者を選ぶポイント」
を参照して、ホームページリニューアルの業者にあたることをオススメします。
復習になりますが、
その候補業者ピックアップのあり方として、第一候補としてはなるべく多数社、
PTメンバーで手分けするといいと思います。ただしまずはリストアップだけ。
次にメールや電話で問合せして10社程度に絞込み、そして商談やコンペ俎上に載せるのは、
3社程度、多くても5社くらい!
ホームページリニューアルを成功させるためには、ここまでのリサーチと候補業者選びは綿密に!
業者オリエンをする前に、最終業者の決定プロセスを決めておきましょう。
主に提案コンペ、価格コンペ、1本釣りでしょうか。
提案コンペは複数業者により、発注者の要件に基づくプレゼンテーションを行い、
自社の最も適した提案をした業者に決定します。
もちろん価格的な面も考慮はされるでしょうが、やはり提案力が勝負です。
価格コンペは見積書と簡易提案書の提出でしょうから、
役所であれば最安値に決定しますが、
民間でよくやる、最安値と最高値の上下を切って、
金額と提案内容のバランスで決める、というのも一つの方法です。
1本釣りは様々な要件を事前に評価し、1社に絞って検討する方法です。
1社でかなわなければ次の1社に順送りする、
言わばいいと思った最有力1社を深掘りするという選定方法です。
確かにちょっとリスクもありますが、それだけに深くリサーチし、
本気度高く熱心に選ぶ発注者の姿勢に、むしろ我々業者は気が引き締まり、
その期待に強く応えなくてはならない!
とイキに感じるものです。業者の選択肢の一つにしたいものです。
さあ、業者とのセッション開始です。
候補業者が決まったらオリエンをセッティングします。
各候補業者に趣旨や日時を通知し参加を促します。
オリエン方法は集合形式か個別形式か?
基本、役所の競争入札ではありませんので、個別オリエンで行いましょう。
個別で行うことで、業者の個性や特徴を伺え、業者も他社を気にせず質疑を行えるため、
お互い深掘りでき、一次採点が可能となります。
その際、RFP(Request for Proposal)をオリエン時に業者に渡し、
その場で読み上げながら要件を提示します。
業者は質疑すると同時に、ほぼ持ち帰りの検討事項になるでしょう。
要件によっては業者が飲めないこともあるかも知れないため、
それが心配であれば、オリエン開催前の事前配布も一つの方法です。
ただこの方法はおまりオススメしません。
RFP要件に対し、事前に自社の都合で要件を固めてくるため、
発注者のWebリテラシーによっては、逆に業者の一方的な回答となって、
押し切られてしまう恐れがあるからです。
その点さえ注意すれば、RFP事前配布は両者にとって効率的でしょう。
いよいよ業者プレゼンの機会です。PT全員参加がいいと思います。
特にここで選考基準には触れませんが、やはり自社の要件に適した案であること。
さらに何と言っても相性の良さ、自社の社風や考え方の理解度があり、
価値観が共有できること!とても大事です。PTできっちり見極めましょう。
また企業広報メディアとなる企業ホームページや採用サイト、ブランドサイト…
Webづくりのモノ・ワザだけで選ぶのではなく、
コトに深くこだわりを示し、インタラクティブなコミュニケーションツール、
また公式のスポークスマンたる企業ホームページづくりのプロフェッショナル、
このような選定基準をもつべきでしょう。
ようやく辿り着いたWebリニューアルを委託する業者。
社内では最終決裁をとる稟議書作成から稟申、
そして業者との業務委託契約、NDA締結で、
晴れてホームページリニューアル業者選定のクロージングですが、
その前に取引業者の与信調査手続きがあります。
もちろん発注企業によって、その取扱いが異なると思いますが、
社内規定により新規取引業者はマストの場合、すぐに手配が必要でしょう。
もし行なっていない企業の場合、やはり一定レベルの与信をとっておく、
前金を徴収された後、制作途上で進行ができなくなった…
制作引き渡しはなされたが、その後音信不通になった…
やはり担当者、PTとしては社内で責任問題です。留意しましょう。
原則、発注者の形式で業務委託契約書とNDAを締結します。
ただ中には業者の形式を利用する発注者もいますので、
その場合、必ず業者に依頼しましょう。
実はWeb業界で、契約書を積極的に進める業者は、決して多くはないのが実情です。
そのためやはり発注企業から進めるべきでしょう。
また社内の法務部門で契約内容のリーガルチェックを一つひとつ精査していると、
時間ばかり経過し、制作に着手できないブランクが発生、本末顛倒な事態さえ想定されます。
ここは社内的に齟齬がない限り、
制作に着手し、リーガルチェックを同時進行させることが現実的でしょう。
このブログのテーマ、
「企業ホームページリニューアルを成功させる業者選び」としては、ここまで。
つまり晴れて業者が決定して、業者与信や契約締結までです。
ここから先は、実践でのホームページリニューアル進行となります。
しかしながら、業者選びの当ブログで、その制作進行管理のあり方まで、
深く業者を事前評価し審査する、そして業者を選び抜く、
というスタンスで述べてきましたので、
ぜひこの記事を一つひとつ参照され、
しっかりと業者と二人三脚で、ホームページリニューアルを成功に導いてください。
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