コンテンツマーケティングとSEO《成功の秘訣AtoZ》|【シリーズ#7】

#7|SEOの効果検証|効果測定/検証/改善提案 編

コンテンツマーケティングの最大推進力となるSEO、
またその戦術プランとして大活躍するコンテンツSEO、
これまで事前分析をし、内部対策を終え、
いよいよ目指すリードを獲得するコンテンツマーケティングの船出です!
そこには結果が良きにつけ、悪しきにつけ、
仕込んだSEOがどういう状況になっているのか?
その進捗を見える化し、効果を検証することが、コンテンツマーケティング成功の秘訣です。

 
さて当記事「コンテンツマーケティングとSEO《成功の秘訣AtoZ》」のラス前記事#7となりました。
ついにワールドワイドウェブ(www)の大海原へ船出を飾り、目指すトレジャー獲得戦略の海路へしっかりと舵を切っていきます。

この記事の表題である効果検証は、「定点観測・効果測定・仮説検証・改善提案」がその主体となり、
コンテンツマーケティングの推進力SEOをPDCAで回していくものです。

その前に、まずこのSEO、コンテンツSEOを戦略プランに据える、
コンテンツマーケティング総合戦略を推進していく実戦部隊を編成しましょう。

1. プロジェクトチームの結成

01. 各部門から有志を募る

本格的に作戦を遂行をしていくフェーズとなりますが、
これまでコーポレートサイト制作やブログ開設を委託制作会社と共に作り上げてきたメンバーに加え、
より細分化した実行メンバーをアサインし、コンテンツマーケティング総合戦略のプロジェクト(PT)メンバーを結成します。
以下の表では、このコンテンツマーケティングを推進していくのに必要なメンバーを列挙、
またそのメンバーの役割やその作業内容も併せて紹介します。

受付担当者 全ての一次受付を行う担当(1人〜複数人)
電話・Eメール(問合せ、見積依頼、打合せ依頼、資料請求、ホワイトペーパー送付)
グループウエア・MA・CRM・問合せ表等への記録
=>定点観測の基本となるフォーマット
必要に応じ、営業パーソンへの案件仕分け・通知も担う
案件仕分け・発送業務担当 営業パーソンへの案件仕分け・通知
通知の漏れが発生しない仕組みづくり
各種資料発送やホワイトペーパー送付
SP・広報担当 リード獲得策・育成策投入
ペイドメディア|Web広告、SP・広告出稿
ホワイトペーパー・資料作成
動画制作・投稿、SNS投稿
メルマガ作成・配信
営業パーソン代表者 営業組織が複数部門が存在する場合、必ず各代表者を選定する
実行以降は案件仕分け担当との連携を確実に行う
MAツールを導入している場合、分析や行動管理に活かす
ブログ執筆担当 ブログ記事執筆、投稿の担当者
記事執筆アウトソーシングの場合、窓口・社内責任者
マーケティング担当者 対策キーワードのGoogle検索順位測定
GA・CSの数値観測
各種マーケティングデータ・CV数の統計化
効果測定・仮説検証の数値データをとりまとめ「リポート作成」を行う。ただしコンサルをアウトソーシングする場合はその限りでは無い
Webマスター コーポレートサイト運営全般・Webシステム管理
ブログ運営のトラブル対応・保守メンテナンス
情報システム部門からの参加が好ましい
チームリーダー コンテンツマーケティング総合戦略プロジェクトのマネジメント
全てのタスク管理・業務フロー全体の掌握とスムーズな運営管理
成果へのコミットメント

02. メンバー間の意思疎通とスピーディな連携

以上かなり細分化しましたが、企業によっては兼務もあると思います。
また不要な役割もあるかもしれません。
そこは企業の事情に応じて適材適所を選任してください。

さはさりながら、このようにコンテンツマーケティングの戦略遂行には、
意外にも多くの役割と作業が発生することがおわかりいただけると思います。
しかもスピーディでスムーズな連携が必要で、
ここで受付担当と営業パーソンの連携が悪く、イタズラに時間を経過し、業者選外になったり、
申し送りが悪く、リードに不快感を与えてしまう、いい加減な対応……
リードをみすみす見逃してしまい、一部のPTメンバーの失念や、好ましく無い行動で、
これまでの野望や苦労は水の泡!

しかしながらこのメンバーを責めてばかりはいられません。
やはりしっかり社内で戦略のあり方を教育し、それを定着せねばなりません。

また皆さんは、本来の通常業務に上乗せ業務になるわけで、理解が必要です。
そこには上席を含め、社内や部門の仕事のあり方や職務分掌の見直し、検討が必要かもしれません。

2. SEOのPDCA

01. 効果検証の定義とサイクル

コーポレートサイトが公開され、ブログを執筆・投稿し、動画をYouTubeにアップし、
SNSでこれらの動向をマーケットに発信し、
一方で前述の通り、運用実行部隊のPTメンバーがアサインされて、
事実上コンテンツマーケティングの戦術プランとなるSEOの始動となります

この当初はP-Dの計画・実行開始、
その間の短期でC-Aのチェック・アクション、つまり仮説・検証を短期で回していき、
その結果に応じて軌道修正のP-D、修正計画・再実行、
そして仮説・検証……
これらの連続・反復で継続的に対策を重ねていくのがSEOで、
コンテンツマーケティングとSEOを統合させ、一体的に行う総合戦略の特徴です。

その検証サイクルのサンプルをご紹介します。

【SEOの効果検証サイクル|プロトタイプ】

(図1)

このサイクルをもっと簡潔に、さらに長期的に表すと、

(図2)

02. 目標やPT体制に応じたサイクル設定

それぞれの設定期間は、定まったものではないため、計画段階でその難易度やKGIの数値目標、或いは軌道修正の必要性によっては、フレキシブルに決定するとよいでしょう。

では「定点観測」「効果測定」「仮説検証」「改善提案」について、その実施方法を順追ってご説明していきます。

3. 『定点観測』の実施方法

01. 定点観測とは?

まず効果検証の中の、定点観測とは、前項の図1、2の通り、

  • 選定し決定した複数の対策キーワードの「検索結果順位チェック」
  • コンバージョン件数|フォーム・電話問合せ、資料請求、ホワイトペーパーダウンロード、メルマガ登録等

これら両者ともほぼこのコンテンツマーケティングを実行している間は、恒常的に行なっていくものになりますので、
対策実行以前に社内の業務フロー、記録フォーマット等、システマチックに管理運用できるよう、
担当責任者の選任を行なっておき、対策遂行を滞りなくできるよう準備万端にしておきます。

02. 対策キーワードの「検索結果順位チェック」

検索順位はステディにレコード

ここでそのチェック表の表示は割愛しますが、
縦に対策キーワード、横に一定の期日を時系列で入力する表です。
順位検査タイミングのガイドラインは、
1週間に1回のスパンで行います。
これを定点観測として、ChromeやFireFoxのシークレットモードにて、実際に手入力で目視することを行なってください。
そのアウトプットとなる履歴・推移は、その後の効果測定や仮説検証に大きく影響を及ぼすものですので、必ず記録を伴うものと認識しておいてください。

当初は動きなし?

しかしながら当初の2〜3ヶ月は、Googleクローラーが巡回で情報収集に訪れ、一旦サーバーに持ち帰りますが、
その収集した情報の解析は、さすがのGoogleアルゴリズムと言えども、
絶対評価、相対評価を短期間で一朝一夕に行うには限界があり、一定の解析時間を要するものです。

つまりサイト公開直後、ブログ投稿後1週間〜2週間で検索結果に反映され、
そう簡単にランキングされるものではないということです。
いわんや「単独キーワード」「ビッグキーワード」に至っては、度々言及してますが、
中長期を覚悟して臨むことを肝に命じておくことです。

経過観察は決めた期日で確実に

2週間、3週間、4週間……
経過観察を重ねていくと、対策キーワードと紐づいたページがランキングされる可能性が出てきます。
このランキングチェックに大事なことがあります。

くれぐれもサイトで無料提供されている順位チェッカーのみに頼るのでなく、実検索で目視チェックにて、順位アウトプットするよう、心がけましょう。
便利な無料ツールではありますが、その品質には疑問もありますので、必要以上には頼らないよう。

この目視ランキングチェックすることは、意外な情報を入手できる可能性もあります。
例えば競合のランキング推移変動、サイトリニューアルや記事のブラッシュアップ、
また特にGoogleがアップデートを実行した際、ランキングの景色が大幅に変わることがあります。
このようなビビッドな“現場情報”から作戦変更したり、アクセルやブレーキ調整が必要なこともあるため、
なるべく時間をとって手動による順位リサーチも実行すべきでしょう。

03. コンバージョン件数のレコード

前段で記載した通り、フォーム・電話問合せ、資料請求、ホワイトペーパーダウンロード、メルマガ登録等、仕込んだ要件の件数を記録します。

当初はMS-Excel等で自前のフォームを作成しておき、要件別に発生毎に漏れなく記録します。

しかしながら、徐々にコンテンツマーケティングが効果を表しはじめ、各種のコンバージョン件数が増えてくると、
集約、統計化、自動化や情報分析しやすくするための策として、
グループウエアやMA等のCRM、メルマガ配信システム等を導入し、
受付担当者、営業パーソン、コンテンツSEOのブログ担当、マーケティング担当者、Webマスター等で、
情報共有できるようにすることが重要となってきます。
さらには検討の価値があろうと思われる、MAシステムやSFAなど、
それらの導入に向けた伏線として検討しておきましょう。


コラム|招かざる客を覚悟、フリダシも覚悟?
このコンバージョンの中で、フォームや電話での問合せの場合、RFP、商談希望、打合せ依頼、見積依頼等、そのまますぐに営業パーソンに引継ぐ案件の場合、問合せ受付担当者や記録者とのリレーションフローについて、明確な社内ルールを作っておく必要があります。

よくあるのが、言った、聞いてない、ということから問合せリードがきちんと営業パーソンに引き継がれず、なしのつぶてになり、もしかすると宝の案件になったやもしれないリードがお蔵入り、
こうなることが、慣れないコンテンツマーケティングの初心者の最もやってはならないこと!

こうならないためにも、
コンバージョン受付責任、,引継ぎ責任を明確にしておき、レコードし共有すべきです。
社内体制をしっかり築きましょう。

この件については、当記事とは直接関係しませんが、SEOやコンテンツSEOの成果物は何か?
という本質を捉えると、新規顧客獲得、自社製品・サービスの受注創出です。
もちろんその経過となるリードジェネレーションが重要なのでしょうが、
結局いくらSEOやコンテンツSEOを頑張っても、営業活動で失策の連続…では本末顛倒。
ただせめて自社にマッチングする優良リード獲得、
確度や意識の高いリードを巧みにキャッチアップできるか?
コーポレートサイトやブログのコンテンツ品質が問われるのだ、
と口が酸っぱくなるほど言い続けていることを、ここにきて実感するでしょう。

最安値をガツガツとWebであさり回る低価格ユーザー、
短納期を強引に要求するユーザー、
見積だけで終わるユーザーがほとんどだったり、
価値観が異なる一方的、高圧的なユーザーなど、
お互いの立場をリスペクトできない、また価値観を共有できないユーザーがいくら大量にコンバージョンになっても、
招かざるリードばかりであれば、戦略立てが間違っていると言え、
根底からフリダシへ戻るはめになることも十分にありえます。

この状況を把握するのも、問合せから引継いだ営業パーソンの商談状況によるところが大きく、
効果検証に営業パーソンのフィードバックは欠かせないものであることは、
しっかり心得ておくべきと言えます。

社内で定期的なマーケティング会議を催すことが必要です。
前出の受付担当者、営業パーソン、ブログ執筆担当、マーケティング担当者、Webマスター等、
現状推移のフィードバックや報告により、各担当者間で情報交換をすることで、
改善や軌道修正を行う材料を出し合う機会を設けることが、いかに重要か!
対策を遂行する過程で知ることになるでしょう。

4. 『効果測定』の実施方法

01. 効果測定は情け無用

弊社にて仮説で設定している2ヶ月の定点観測を踏まえ、
「検索結果順位チェック」と「コンバージョン件数」に基づき効果測定、つまり結果に対する評価をする機会です。

この効果測定で大事なのが、主観や個人的感情は徹底的に排除することです。
すなわち、順位というアウトプットデータ、
コンバージョン件数という反響データ、
この2点をもって全くウソはつけないし、言い訳もできません。
実行で得た数字だけが評価の対象であり、情け無用の厳しい審査に晒されるのです。
無情にもこの現実から避けて通ることはできないのです。

02. 客観的効果測定は成功の秘訣

それは過去、オフラインの広告業界が、結果の如何に関わらず、
結果に対し、だろう、はずだ、挙げ句の果てには、あるべき、などと勝手な解釈や主観が飛び交ったり、うまくいかなかった言い訳ばかりしている。
結局長年かけてこの悪しき慣習から脱却できずに、暴利をいつまでも貪っていたことから、
その効果に対し何の検証や改善、反省もせずに、
今に至っては広告スポンサーが離れ、Webに大きくシフトし、TVや新聞の広告の激減、凋落につながっていることは、自明の理だと言えます。

この数値しか結果を評価しない取組み、これがこのWebを活用したコンテンツマーケティングやSEOの総合戦略の非常にいいところであり、
結果に対する良し悪しの論拠が、主観や感情で曖昧にされない、厳しさだと心得るべきでしょう。

そういう意味では非常に明快であり、非常に合理的な施策であり、効果的に活かせば、成功の秘訣になります。
存分に楽しんでください。

5. 『仮説検証』の実施方法

01. 効果測定やKPI数値で若干の軌道修正

さて次に仮説検証です。
定点観測を丁寧に実施し、効果測定を固定概念や主観を取り払って客観的に実行した結果から、
そのまま計画通り次のフェーズに進むのと、
どうも想定したKPIやCV結果になってない、意外と思わぬ別の要素が見えてきた、などの症状がある。

これらによって、引き続き当初の計画通りすすめていくのか、
ここでミニ軌道修正を行う、もしくはそこに別要素を加えて検証する、などといったレベルにおさえておきます。
ここで手術をするというより、投薬の処方箋を変更するくらいで、いたずらに大幅に修正することは、この時点ではまだ我慢です。

やはり2ヶ月×3回は、効果検証を重ねる、粘りと慎重さを心得てください。

度々申しあげている通り、SEOやコンテンツSEOは一朝一夕には結果は出ません。
強敵が複数いて、超厳しい審査をするGoogleがいて、それらと戦うだけのポテンシャルを備えているオウンドメディア 、アーンドメディアであるかどうか?
まだまだ戦いは序盤戦であろうと言えます。

02. 仮説を立て検証する

前述の通り、客観データとして得られた数値、
つまり、検索順位、CV数、KPIデータ、
そしてSEO、コンテンツSEOで最も重要な要件の一つと言えるのが、反響リードを営業パーソンに引き継いだ後の結果や進捗状況です。

ここをシステム化する場合はMAやSFAにて運用・管理していくことが、最も効果的ですが、
ここの詳細は後述するとして、蓄積したこれらの数値やデータをPT会議で持ち寄り検討します。

しかしながら、SEO、コンテンツSEOの開始直後のみならず、
一定経験をしても、実は観測結果から仮説を立案することは、なかなか難易度の高いことです。
目標を達成した要件、同じく未達成の要件をピックアップし、特に後者の未達成要件について、徹底的に分析し、仮説を立てます。

【仮説検証ケース-1】

その定点観測の結果に基づく「仮説」立案方法を具体例で示してみます。
PTメンバー全員参加の効果検証会議を例に上げ、仮説を立てる検証例です。

製品Aを製造・販売するメーカーのコンテンツマーケティング
マーケティング担当者からの報告 ブログタイトル「製品Aのメーカー選び」が投稿1ヶ月後、複合対策キーワード「製品A・価格・対応力」で1位を達成
受付担当者からの報告 1位達成後の2ヶ月間、「製品A」の問合せを3件受付、営業パーソンへ引継ぎ
営業パーソンからの報告 3件の内、
2件は低価格ユーザーで、見積提出も2件失注、低価格メーカーの他社で決定
1件は短納期ユーザーで、見積前に案件消滅
チームリーダーの意見集約と仮説立案 【報告の意見集約】
複合対策キーワードとは言え2ヶ月で1位を達成したことはSEO的に成功。
ただその反響結果が失注2件、案件消滅1件で、目指す良質なリードにリーチできていない。
ブログ記事の内容に問題があるのでは?
価格対応や納期対応が主体、本来の強みとする製品Aの価値観、差別性への言及が少ない。その結果、低価格と短納期固執ユーザーの反響のみ。
目指す優良リードのキャッチアップにつながっていない。
【改善の仮説】
ブログ記事再考の必要性。以降の執筆計画を再考し、製品Aの付加価値や他社優位性を軸にした記事執筆。
価値訴求を重視する良質なリード獲得を目指す記事内容。
営業パーソンも記事内容の事前評価をする。
以上、PTメンバー全員の賛同を得る。
ブログライター担当への指示 以降のブログ執筆計画を再考、仮説に基づく記事執筆を実行
営業パーソンへの指示 コンテンツSEOのライター担当の執筆前後には、必ず営業パーソンが関与し意見を反映させる。
同様にPTメンバー全員に共有し、調整を図る。

この効果検証のプロセスに、弊社が側面的に助言・アドバイスをさせていただきます。ご希望で年間契約のサポートサービスを提供いたします。


いかがでしょう、
奥が深いと思いませんか?

検索結果で1位にランキングされても、必ずしもマネタイズできない。

これがSEO、コンテンツSEOの非常に難しいところで、
提供者と受け手の思惑違い、ちょっとした感性のズレで“招かざる客”を取り込んでしまう、
この連続から徐々にアライメントされて、求めるリードを獲得できるようになるのです。

つまり弊社が度々言及している、SEO、コンテンツSEOは即効性はなく、
やはり中長期で気長に、でも中身を濃く、ディープに取り組んでいくことが肝要なのです。

そういう意味では、短期で効果を発揮する、Web広告などペイドメディアの出稿で、
その間隙を縫ってうまく凌ぐことも選択肢ですし、その際、PTリーダーの戦略・戦術立てが要求されます。

弊社においてもSEOサポート、アドバイザーとして、サービスを承っています。

【仮説検証ケース-2】

2番目のケースです。

「システムB」というソフトウエアを開発・販売するIT企業のSEO、コンテンツSEO
マーケティング担当者からの報告 ブログタイトル「システムBのメリット」が投稿2ヶ月後、複合対策キーワード「システム・B・メリット」で3位を達成
(※システムBは一般名詞)
複合キーワードとは言え、複数の競合が凌ぎを削る中の一角に3位でランキング
受付担当者からの報告 その後3ヶ月を経過するも反響・問合せはなし。
準備したホワイトペーパーのダウンロード、資料請求共に無し。
マーケティング担当者からの報告 KPI目標の中で、GA数値のUU数は目標を上回る数値で伸びている一方、直帰率90%、滞在時間30秒で、共に大きく目標を下回っている。
記事中のレコメンドやホワイトペーパーのバナー配置がない。(ホワイトペーパーはサイドメニューの固定配置のみ)
UXを考えた想定の導線設計をすべきではないか?
対策キーワードとターゲットユーザーのミスマッチが起きて無いか?
ブログライターからの報告 記事執筆の出稿数を優先。
記事中のレコメンドやホワイトペーパーのバナーは配置しなかった。
チームリーダーの意見集約と仮説立案 【報告の意見集約】
明らかに3位という優位性からUU数は多く獲得できているが、そのほとんどのユーザーを取り逃がしており。コンバージョンへつながっていない。
ブログからコーポレートサイトの「システムB」公式情報への導線、つまりレコメンドが配置されていない、また「システムB」の情報を網羅しているホワイトペーパーのバナーも無い。
方や5位までの「システムB」を開発・販売する競合をリサーチすると、巧みにUX設計がなされている。そのことからキーワードミスマッチではなさそう。
【改善の仮説】
ブログ記事中へのレコメンドやバナー設置について、今後設置をマストとする。
効果的なページ遷移を伴う導線設計を立て、仮説検証をしていく。
戦略性が高いので、執筆投稿時はコンテンツSEOのライターのみでなく、マーケティング担当やチームリーダーもレコメンド配置、メタ属性の検討を加える。
PTメンバー全員の賛同を得る。
ブログライターへの指示 以降のブログ記事投稿前にマーケティング担当、チームリーダーとの連携を図る。

こちらのケースも中上級者では当然の効果測定に基づく仮説立案ですが、
なかなかGAの数値結果から問題点を炙り出すことは、容易なことではありません。

ということで、
効果検証の中の「仮説」の難易度が高いため、ここではケーススタディ的に2例を上げてご説明しました。

03. 仮説検証後の取組み

ここで立てた仮説は、実行に移し、さらなる検証を加えていくこととなります。
それは定点観測に受け継がれることとなり、このチェック・アクションのサイクルを回しながら、
より高みを目指していくこととなります。

6. 『修正計画・改善提案』の実施方法

01. 結果が出ない場合の再考は勇気をもって

この章、SEOの効果検証編の最後になります。
以上の改善提案は「定点観測・効果測定・仮説検証」を経過してきて、全体を客観的に見直す機会とします。
その間冒頭で提示したスケジュール表でいうと6ヶ月(2ヶ月×3クール)を経過したところで、行うものですが、
これも固定したものではなく、あくまでも一つのガイドラインであり、
状況や結果によって、臨機応変に取り組むべきでしょう。

また3クール実行してきて、特に壁にぶち当った状況でもなければ、
引き続き2ヶ月×3クールのサイクルを推進してください。

ただしここで振り出しに戻って根底からプランニングし直さなければならない、また大幅な軌道修正をする、
ともなれば、勇気をもってブログの記事方針や執筆計画の再考、またペイドメディアの出稿計画改定をオススメします。

そこには必ずや、何かしら問題点をはらんでいるものです。
やるべきことが漏れていたとか、解釈が間違っていた、
ユーザーのインタレストを反映できていなかった、
短期で結果を出すことに執着し続けている、
客観性が乏しく主観や固定概念が先行していた、
大雑把すぎて細やかな考察がなかった….など、
ほぼこれらでうまくいかないことに集約されると思います。

02. 結果が出ても、カブトの緒は緩めずに

逆にこれに反して、想定外に良い結果につながっている、ということもあるでしょうが、
ラッキーが重なってたまたまうまくいっていることもあるやもしれません。
ここは冷静に「勝って兜の緒を締めよ!」、
基本のルーチン検証はしっかり行い、改善すべきは改善し、
コンテントマーケティングの総合戦略を粛々と進めましょう。

非常にアグレッシブで戦略性の高いコンテンツマーケティングですが、
本記事からは、意外と結構地味な施策だ、とお感じになった方もいると思います。

事実、水面下のウラ街道で、インテリジェンスを探り、
人知れず抜け目なく、只管トレジャーを求めて彷徨う、
といったことが、弊社のこの施策に対する評価でしょうか。

以上これで全編を終わったのですが、よりこのコンテンツマーケティングを実行足らしめるため、
少々異なる次元となりますが、このあとに引き継ぐ営業パーソンの行動についての心得とも言えることに、少々触れておこうかと思います。

7. 【シリーズ#7】のまとめ

コンテンツマーケティングの総合戦略の実行段階で、チェック・アクションをシビアに行なっていく、
その重要性がおわかりいただけたでしょうか?

結構緻密に根気よくやることに対し、少々億劫なイメージを持たれた方もいるでしょう。

仮説検証ケースを2例挙げ、シミュレーションもご紹介しました。
なかなかシンドイ試行錯誤が社内PT内でなされる様子、
これが弊社の経験上、意外とビビッドな議論であることもお伝えしておきたいと思います。

もちろん結構うまくいってるじゃん、というケースもあるわけで、
SEO、コンテンツSEOをスタートして比較的短期でマネタイズしている企業も存在します。

まァ、いずれにしても、
実行前のマーケティング分析や企画・プランニング、
オウンドメディアの旗艦となるコーポレートサイトのリニューアル、
ブログ記事品質や執筆方針、
アーンドメディアの動画、SNSの効果測定、
さらにペイドメディアの出稿検証、等々、
これらの重要さを再認識すべきでしょう。

以上この#7記事で本記事全編を一通り終えました!
……と言いたいところですが、
実はまだこの先に、大きな障害となるかもしれない?
といった要素が立ちはだかっています。
このコンテンツマーケティング総合戦略を引き継ぎ、
雌雄を決する商談の主役を任された“営業パーソンの行動”。

実はこれが結構問題になることも特に珍しいことではないのです。

このコンテンツマーケティングを効果足らしめるため、
「コンテンツマーケティングと営業パーソン」の連携について、
特別編として、あえて最終稿#8で取り上げてみました。

では大トリの記事でコンテンツマーケティング【総合戦略】をコンプリートさせてください!

#8|コンテンツマーケティングと営業パーソン連携の心得《特別編》>>



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