この【シリーズ#5】は、
SEOの戦略策定を行う情報・データを調査・分析するフェーズです。
旗艦となるコーポレートサイトのリニューアルから、
良質なリードを獲得する、“タカラ”キーワード発見のワザを公開!
コンテンツマーケティングを核として、ターゲット集客やリード獲得に、
SEOを戦術として一体運用を取組むユーザー必見!
この#5記事本稿に入る前に少しだけ前提となることに触れておきます。
企業にて現状で運用しているサイトに関し、
この#5で方向付けした戦略に合致しないまま、或いは止むを得ず妥協の上で、このコンテンツマーケティングやSEOに突入しなければならない。
これでは結果に大きな違いが出る可能性が高く、弊社ではコーポレートサイトのリニューアルをお勧めしています。
この考え方に基づき、リニューアル前の現状サイトを診断・分析し、サイト構成やコンテンツの全体像を掴みます。
この段階では、まずヒアリングやサイトリサーチから、業種・事業内容・会社概要を捉えます。
そこからこの時点で想定される複数の検索キーワードの順位調査を行い、
同時に検索競合となっている同業他社の検索順位、サイト分析にまで踏み込んでいきます。
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さてここからは、本格的な各種分析を行なっていきますが、まずはマーケティング分析です。
弊社では原則3C分析を行います。業種やマーケットによってはSTPやSWOT分析を採り入れます。
企業(Company)を知り、
市場・顧客(Customer)を知り、
競合(Competitar)を知る。
SEO対策を実行していく上では、検索やサイトレベルの分析さえやればいいものではなく、
企業理解、業界理解、顧客理解の客観情報を知ることで、真に主観を排除する戦略を立案でき、先入観や経験則に頼らない、本質を貫くSEO戦略が実現できると考えます。
因みに、この分析はSEO向けですが、サイトリニューアル要件の分析も兼ねて行います。
ここで潜在する敵を顕在化してさらけ出す作業を行います。
SEOにおける競合の事前分析は、検索キーワードによる「検索マーケットの競合」、
また「リアル市場での競合」の2タイプで行います。
前者はSEO対策の取組み開始後、対象とする検索キーワードで競合となるであろう上位10社〜20社を、実際の検索結果からピックアップします。
リサーチするキーワードは、
「業種」、「製品・サービスの一般名詞」、「ソリューション内容」等、固有名詞を避け一般名詞を対象とします。
またGoogleの「キーワードプランナー」などのツールも使用すると、この時点でとりあえず簡易的に対象キーワードをピックアップでき、まずはそれら全てをリスト化します。
また後者「リアル市場での競合」についても、前項「マーケティング分析」で表面化した企業の検索順位を順位に関係なく調べておき、リストに含めます。
これらでリスト化した上位表示の企業を一覧表にまとめ、内訳についてここでの言及は避けますが、メタ情報など内部対策など様々な要件を詳細に調べ上げます。
お気付きと思いますが、ここで分析対象とする検索キーワードは、次項テーマの「対策キーワード選定」と関連づけて分析します。
本題に入る前に、「クエリ」、「キーワード」の定義を明確にしておきます。
検索キーワード | 一般論としての検索エンジンで検索する際のエントリーワード |
---|---|
検索クエリ | 実際にユーザーが検索エンジンで検索する「データソース(原始データ)」としてのキーワード |
対策キーワード | 検索クエリ(データソース)の分析に基づき、検索マーケット、競合状況を踏まえ、実際にSEO対策を実行するために決定した実戦キーワード |
この内、3番目の「対策キーワード」をさらに「単独キーワード」「組合せキーワード」「複合キーワード」に仕分けし、実践的な定義をしておきます。
単独キーワード | 「Web」「SEO」など、1ワード単独のキーワード ビッグキーワードとも言い、SEO対策当初は中長期的に狙っていくべきだが、検索ボリュームの小さいニッチ領域のワードの場合、積極的に狙う 弊社では以降「基軸キーワード」と呼ぶ 検索ボリュームは大きく、セッション数は多くなる反面、そのユーザーニーズが広すぎて、直帰が多く、滞在時間も短い傾向にあり、ユーザーセグメントのしづらさもある ただしこの単独(基軸)強化は、対策キーワードの総合力アップにもなるため、挑戦しつづける価値は大きい |
---|---|
組合せキーワード | 「Web 集客」「SEO マーケティング」など、【基軸+1ワード】の組合せ 単独よりも上位狙いの競争状況は緩和されるものの、依然厳しいランキング上位争奪戦のケースも多い 単独よりもユーザーニーズが具体的で、一定の絞込みができているため、マッチングの可能性は向上する |
複合キーワード | 「Web 集客 製造業」「SEO マーケティング BtoB」など、【基軸+複数ワード】の組合せ 組合せキーワードよりもさらにセグメントされ、検索ボリュームや競合状況は限定的で、まさに局地戦の様相となる 比較的早期の検索上位が達成しやすく、ユーザーニーズもかなりセグメントされているため、コンバージョン率が高まり、記事にランディングしたユーザーのマッチング率も高まる傾向 ただしそのコンバージョン数は上記2タイプより大幅に少なくなる |
競合他社の検索分析で調査用に抽出したリストも活用しながら、一歩進めて、もう少し検索ユーザー寄りのリサーチと分析を行い、対策キーワードを決定していきます。
前項、競合他社の「検索分析」でこの決定過程は以下の方法をとります。
提供サイドの業界で一般的に使用されている、業界名、製品カテゴリー名・サービス名、ソリューション名。
(Case)|固有名詞が「AtoZパワー」という産業用ロボットメーカーの検索キーワード
自動車業界、金属加工、半導体、食品メーカーなど多業種向けにFAロボットを開発・製造するメーカーの検索キーワード案
業界一般名 | 自動車、金属加工、半導体製造、食品メーカー、等 |
製品カテゴリーの一般名 | 産業ロボット、生産ロボット、組立てロボット、自動ロボット、搬送ロボット、多関節ロボット、工作機械、FA、等 |
ソリューション名 | 完全自動化、タクトタイム短縮、高速生産、無人化、FA化、オートメーション、等 |
【想定される対策キーワード】
ここではキーワードプランナーを使って、よりユーザー視点で細かくリサーチします。
例えば、上記「金属加工」の場合、工場自動化を進めているユーザーの検索クエリには、以下のような組合せクエリが見られます。
このリサーチからヒントを得て、ターゲットとするユーザーが、より検索に用いるクエリを発見できることが多く、ぜひ利用します。
またこのキーワードプランナーには、その他検索ボリュームや競合の多・少もチェックでき、より精度の高い対策キーワード策定に繋がることが多くあります。
弊社にSEOをご相談いただいた企業で、対策キーワード選定の際によくあるのが、ご担当者の主観ワードを優先させるご依頼です。
前述までの調査や分析による客観思考の根拠をお見せすると、これだけではダメだ、とよくご理解をいただくことが大半です。
さはさりながら、これを論外と切り捨てることは早計で、これはこれで候補に含めることは必要なことですし、何よりもそれまでの経験や業界の実態をよく掴んでいることから、むしろリスペクトした対応が必要と考えます。
この同義語はSEOにおいて、悩ましい課題の一つです。
これから始める場合、或いはまだ初心者の場合、
あまりナーバスになる必要はありませんが、業種、取り扱っている製品やサービスによって、
またコーポレートサイトかブログのメディアによって、考慮した対策をとる必要があります。
例えば、「Web」の同義語を上げると、
などがあり、詳しくはここでは言及しませんが、検索結果は全て異なります。
hpに至ってはPCメーカーがメインの結果です。(笑)
昔では「hp」の検索結果は、Web系企業やWeb情報記事がほとんどでしたが。
実は各ワードの検索結果をよく見てみると、一定の傾向が見えてきます。
「Web」ではその語源とか知識の情報、
「ホームページ」ではWebの無料テンプレ系、
などとそれぞれの検索結果の性質が異なり、
Googleのセマンティック性(語彙の解釈)が大きく進化していることがよくわかります。
コラム|「対策キーワードの選定」で慧眼を磨く |
例えばコーポレートサイトのリニューアルを委託するWeb業者を検索で選ぶという要望に, 「Web」の検索結果は、前述の通り語源解説とか学術的知識のサイトが主体で、対策キーワードの候補としてはダメ。 ではこれに「制作」組み合わせて、 「Web 制作」と入力すると、意外やWeb人材系企業がほとんど、これも違う…. さらに「会社」を加えて「Web 制作 会社」と3ワード複合にするとどうか? Webを制作する業者がズラリと並びます。 ここにきて、ようやく制作業者に行き当たることができるのです。 因みに、この「Web 制作 会社」の検索クエリは、Web業界ではレッドオーシャン。 つまりこの業界や目的次第では、この複合キーワードが、ビッグキーワードとなり、 一概に「単独キーワード」=「ビッグキーワード」とは言えない典型の例と言えるでしょう。 キーワード選定には語彙、ターゲット、目的など多様な考察を加えながら行うことから、 その本質を見抜いていくチカラ、つまり慧眼を磨くことの大切さがここにあります。 |
以上の対策キーワード選定作業により初期案を決定します。
なぜ初期案かと言うと、SEO対策は事前準備を整え、策定した戦略に基づき実行していきますが、
往々にして戦略まではいかないまでも、戦術レベルでその方針を変更しなくてはならないことがほとんど、むしろ効果検証のP-D-C-Aを短期で回していくので、改善提案をチェック・アクションの中で頻繁に行う必要があります。
それは対策キーワードの調整・再検討、コーポレートサイトのコンテンツ調整・改善、ブログの記事テーマ変更等。
それはまずGoogleクローラーに馴染ませ、アルゴリズムの評価を受け、従来から先行して存在する検索競合と対峙し、新規参入する競合の追い上げに晒され、上位表示がかなうかと思ったら、Googleのアップデートが行われ、ランキングの下落…..
そういう意味では、SEOの戦いも、自社、複数の検索競合、Googleとの三つ巴の攻防戦と弊社では捉えています。
実際に競う他社サイトは複数となるので、それぞれの特徴や攻め方の研究・分析を余儀なくされますが、ここはBtoB取引を成就させるコンテンツマーケティングの勝者を目指し、戦い抜きましょう。
このように常にサイトやブログを取り巻く環境に影響を受けます。ある検索キーワードで1位になったからといって、以降継続的に1位のポジションを保てる保証はありません。むしろ大きな順位変動を受ける可能性だって、普通に日常で起こるのです。
以上の対策キーワード初期案について、メディア別、ターゲット別の属性に棲み分けして、大まかに仕分けをしておきます。それは概ね以下の通りです。
つまりコーポレートサイトで攻める対策キーワードは、SEOの王道路線をとる。
「単独キーワード」や「ビッグキーワード」と言われる、検索ボリュームが大きく、競合も上位表示を狙う願望の強いキーワードです。
一方ブログは、「スモールキーワード」「ニッチキーワード」「組合せキーワード」で、局地戦、接近戦を勝ち抜いて行く攻め方です。検索ボリュームは小さいですが、その分検索上位表示を達成しやすく、ピンポイントニーズのユーザーにヒットする可能性が高まり、一般的でない呼び名の製品やサービスが多い、BtoB取引に適していると言えます。
まさにコンテンツマーケティングのSEOがBtoB取引に打って付けであることの証左でしょう。
前項の定義から、
コーポレートサイトは正攻法で臨む本流SEO策をとります。
=>SEO効果は現実的には中長期作戦
ブログgや動画はその本流から細分化を図った、支流SEO策をとります。
=>SEO効果は短期達成で臨む
つまり支流で局地戦を戦い、そこで勝ち抜いた戦利品(リード)を、支流のロジスティクスを使って本流に合流(送客・回遊)させ、その司令本部となるコーポレートサイトでコンバージョンを獲得する、
という作戦アウトラインで、弊社提唱のコンテンツマーケティングのロジックです。
また特に後者のブログ・動画のコンテンツSEOを駆使して、各地で局地戦を繰り広げることは、記事数が増えるに伴って、対策キーワードの上位表示は、都度増加して行くことが想定されます。
これをセッション数グラフにすると以下の傾向の、長い尻尾のようなグラフとなり、これを称してロングテールSEOと言います。
BtoB取引には欠かせない手法であり、結果的にこうなるのではなく、戦略的に意図してこのようなロングテールを描くSEO作戦が必要なのです。
このBtoBのSEOは非常にうまくいっても、対策キーワードのニッチ性やスモールワードの性質からして、コンバージョン数は、想定外に少ないことを覚悟しなければなりません。
これはキーワードプランナーで検索ボリュームが少ないことからもわかる通り、そもそもBtoB領域は特殊な知る人ぞ知るといった製品やサービスが多く、それこそ数百万から数千万円、ものによっては数億・数十億円に及び、購入するユーザーがtoCのように多数存在するわけはありません。
このことをよく理解してください。だからCV数が多くなくてもガッカリする必要はありません。
それだけに、その虎の子のCVを的確に捉えるためのターゲティングを見極め、むしろ少ないCVの中には、前述までの手立てを堅実に講ずることで、確度の高いリードが高い割合で含まれることとなります。
このことを信ずることです。信じてしっかりと対策を講じていきましょう。
以上、この#5記事冒頭の初期分析段階で暫定で調査したマーケットや炙り出した競合、
またそれらに基づく対策キーワード決定から、ここで確定ベースのベンチマークを設定します。
そのベンチマークは業界にもよりますが、明らかに強豪となる複数社を選定、
これらの競合の特徴や攻め方を研究します。
その結果から、競合他社を出し抜く攻略方針や作戦を立案し、最終的な戦略策定に反映させるのです。
ここで重要なのが、このコンテンツマーケティングを実行する上でのSEOあでり、
前項までで語ってきた、
「サイト本稿」と「ブログ記事」の対策キーワード棲み分けを行うのも、戦略シナリオの枠組みも、
コンテンツコンテンツマーケティングの実行戦略上の一作戦であり、そこのブレがないようにしなくてはなりません。
このSEOではコンテンツマーケティングのアウトプットととして、「最終数値目標」と「進捗管理目標」を設定してP-D-C-Aを回していきます。
「最終数値目標」はKGI(Key Goal Indicator)というコンバージョン件数、商談件数、受注達成額など、企業によってどの指標を最終目標とするかは異なりますが、ゴールの数値目標を設定します。
次に「進捗管理目標」はKPI(Key Performance Indicator)といい、対策を実施していく中間プロセスを管理する指標です。
このKPIの目的は、SEOでチェック・アクションを実行しながら、KGIを達成するためのものです。
PV数(ページビュー)、UU数(ユニークユーザー)、直帰率、離脱率など詳細説明は割愛しますが、まさに計画したゴールを目指し、そこに至るプロセスを監視して改善策をとっていくための指標と言えます。
(CaseStudy)
【KGI】CV:10件/月間、売上:2,000万円
【KPI】UU数:1,000UU/月、PV数:4,000PV(4P×1,000UU/月間)、直帰率:40%、離脱率:20%
このようKPIはGA(Google Analytics)のアウトプットとする管理基準をベースに目標を設定します。
弊社では戦略策定段階で、これらKGIとKPIをご依頼の企業と中長期で共有して、SEOを推進してまいります。
マーケット・競合の調査・分析を行い、
対策キーワードを綿密に精査の上、決定し、攻略すべきコンペチターをフォーカスして、
SEOの戦略策定までいきました。
NEXT#6では、この#5で決定した方針に則って、
旗艦とするオウンドメディアや執筆をしていくブログへのメタやh属性を組込む。
言うなれば、銃火器への弾丸装備、とでもいいますか、
コンペチター攻略作戦を遂行していくための実戦モード突入です。
さらにそこでやってはいけない!
クリティカルなNG行為、熱心が故に気付かずにやってしまった….
こんなことが無きよう、コンテンツマーケティングのPT運用担当として心得ておくべき、
SEOのNG行為を丁寧に解説します。
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