2020.04.20
少子化の影響からか採用難が激化、人材確保に奔走する企業が増加しています。いかにして求職者を確保するかといったことも重要ですが、ミスマッチの削減も経営課題レベルで考えたい問題です。ここでは、ミスマッチを抑えるための採用サイト制作について解説します。
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近年採用市場が異様な加熱ぶりを見せ、2019年には求職者よりも求人数が上回りました。大企業・中小企業関係なく人材不足に頭を悩ませるなか、知名度のない企業にとって「採用」は経営課題レベルで取り組むべき問題となっています。特に建設業や製造業は他の業種に比べて人手不足が深刻です。というのも、仮に採用までこぎ着けたとしてもミスマッチによる「内定辞退」や「早期退職」等で人手が定着しづらい現状があります。リクルートの調査によれば、建設業・製造業における内定辞退人数は2017年~2019年の2年連続で上昇しています。
そもそもミスマッチが発生するのは、求職者が企業や事業について深く理解していないことが原因です。このような問題を解決する施策として、採用サイト制作が挙げられます。
母集団形成とは、自社に興味・関心を持つ求職者を集めることです。単純に求職者を多く集めればいいというわけでなく、採用ターゲットを絞ってマッチした人材を集めることが重要。母集団形成に必要なターゲティングが不完全であれば、自社が求めていない人材からの応募数が増加してしまうほか、求職者側でも「入社してみると違った」「自身の志望している事業ではなかった」等のミスマッチを起こす可能性が高いです。採用に割く時間やコストを無駄にしないよう、自社が求めている人物像、採用方針を明確にした上で母集団形成を見直すことが重要です。
企業のオフィシャルサイトと採用サイトでは、狙いたいターゲットが異なります。例えばBtoB企業のオフィシャルサイトであれば法人、採用サイトでは学生や求職者がターゲットです。求めている情報等が違ってくるため、UIやトンマナ、レイアウト等をそれぞれに合わせて変更した方が良い効果が見込めます。オフィシャルサイト内に採用コンテンツを組み込むこともできますが、ミスマッチを防ぐためにはより採用ターゲットに沿ったサイト制作が必要です。
また、ある程度決まった枠組みのなかで制作しなければいけない環境より、採用サイトとして独立させて自由度の高いコンテンツを展開する方が、求職者に優しいサイトが完成します。採用関連の情報だけをピンポイントに発信できることはもちろん、メインビジュアルに動画を組み込む、インパクトのあるキャッチコピーを設置するといったことが可能に。求職者へ自社の印象を植えつけることができ、興味や関心を掻き立てられます。
採用サイトには募集要項や選考の流れといった王道のコンテンツだけでなく、企業独自の強みやカラーが伝わるような情報も発信したいところです。一般的には以下のようなコンテンツが導入されています。
「事業内容」や「自社製品の強み」といったコンテンツは、求職者や学生に分かりやすいよう咀嚼したり、可視化したりといったクリエイティブ要素が必要です。特に世間的に馴染みのない製品・事業の場合は、相手に内容が伝わるかを念頭に置くことが重要。
さらに、採用サイトのコンテンツにはネガティブ情報の記載も欠かせません。あらかじめ仕事における厳しさを伝えておくことで、入社前と後でのギャップを最小限に抑えられます。それだけでなく「コミットメント効果」といって、ネガティブな情報開示を行った企業に対して求職者は誠実な印象を抱き、愛着心や帰属意識の向上が期待できます。
採用難が問題視されるようになってから採用サイトを制作する企業が増加している上に、求人媒体も多様化。求職者向けの情報が膨大になっている昨今、普遍的なコンテンツでは求職者の興味を惹くことができず、人材の確保がより難しくなっています。そのため、ディープコンテンツを取り入れて魅力的な採用サイトを制作し、優秀な人材とのマッチング率を高める工夫が必要です。
深堀りすべきは、「福利厚生」「社内環境」「企業理念」といったコンテンツです。リクルートの『就職白書2019年』データ集によれば、就職活動中の学生が最も知りたい情報は「経営方針・事業戦略」との結果が出ています。さらに、「有給休暇の取得日数・取得率」「社内の人間関係」といった項目も学生が必要としている情報として上位に挙がりました。このような求職者が求めている情報を盛り込むことで入社前後のギャップが抑えられ、ミスマッチが起こりにくくなります。
Webサイトはユーザーが場所・時間問わずアクセスできる上に、膨大な情報を届けられます。ただ、動画とは違って感情へ強く訴えかけたり、強烈な印象を残すことが困難です。動画は短い時間でもユーザーに強いインパクトを与えられますが、受動的かつ限られた場所でしか視聴されないため、定着には繋がりにくいというデメリットを持ちます。
動画は採用シーンに最適なツールではありますが、単体では思うような効果が得られません。興味・関心を掻き立てることに長けているものの、視聴してもらえるチャンスが限られているからです。しかし、採用サイト内に組み込むことで、求職者が動画に触れる機会が増加。さらに、採用サイトと動画の組み合わせで具体的に自社の魅力・強みを発信でき、よりミスマッチが起こりくくなります。なお、採用サイトに組み込む動画は短尺かつメインビジュアルでの常時再生設定が好ましいです。
求人媒体は年々数が増え続けていますが、その分1サイトにおける閲覧数が減少しています。つまり、出稿したとしても数多くの求職者に見てもらえる確証がありません。もちろん求人媒体への出稿も採用活動の一環であり、活用の仕方によっては大きな効果が見込めますが、単体での運用は好ましくありません。ここで重要なのは、「求人媒体から自社の採用サイトに遷移させる」を最終目的に設定することです。求人媒体はあくまでも求職者に興味を持たせる糸口として活用し、ゴールである自社の採用サイトまで誘導する導線を確保してください。
また、求人媒体と自社採用サイトを運用するのであれば、両者の差別化を図る必要があります。全く同じコンテンツであれば、自社採用サイトを制作する意味がなくなってしまうため、求人媒体にはないコンテンツを掲載したり、社員や代表等の顔写真を掲載したりといった工夫が不可欠です。上手く活用することで求職者に対して多くの情報を届けることができ、最終的にミスマッチ防止にも繋がります。
採用サイトを制作したとしても求職者にじっくり読んでもらえなければ、企業や事業内容への理解が深まらず、結果としてミスマッチを引き起こす可能性があります。採用サイトからの離脱率を高める原因の1つとして、レイアウト崩れが挙げられます。
例えば、スマートフォン仕様のページをPCで閲覧した場合、画面サイズが異なるためにページが正しく表示されません。すると視認性が低くなってしまい、コンテンツを読む前に離脱されるといったことも起こりえます。このようなリスクを回避する手立てとして、「レスポンシブデザイン」の導入があります。レスポンシブデザインとは、アクセスしたデバイスの画面サイズに合わせて、サイトを最適化する技術のことです。1つのHTMLで対応できるため、デバイスごとにサイトを制作する必要がありません。
採用難が深刻化する今だからこそ、ホームページ制作専科では企業の採用活動を全力で支援。皆様と共に企業の未来を見据え、経営課題レベルで採用サイト制作へ取り組んでおります。また、豊富な経験・知識を活かして採用動画やパンフレット作成、企業説明会のブースデザインまでワンストップで提供いたします。